2020.3.24 成分
なぜ効くの？薄毛の原因から見るプロペシアの効果を解説してみた
薄毛治療は徐々に社会に浸透しつつあり、『プロペシア』は薄毛治療薬として有名なため成人男性であれば一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか。プロペシアは薄毛が改善できる薬のイメージがありますが、プロペシアのはたらき（効果）は世間のイメージとは異なることがあります。
今回の記事ではプロペシアの本当の効果について医学的立場から解説し、薄毛治療の疑問を解決いたします。
プロペシアとはどんな薬なのか
プロペシアは有名な薄毛治療薬ですが、実はあるメーカーが手がけた薄毛治療の製品名です。プロペシアと同時にフィナステリドが紹介されるときがありますが、フィナステリドは成分のことで、プロペシアにもフィナステリドが配合されています。
要はプロペシアはフィナステリドである、とお考えになられて差し支えありません。そんなプロペシアですが服用することで進行している薄毛をストップさせる効果があるのですが、なぜ薄毛になるのかからご説明したほうがわかりやすいので、薄毛の原因から解説を進めていきます。
薄毛になる原因
薄毛になる原因は実にさまざまな要因によって引き起こされますが、男性の薄毛は主に男性ホルモンによる影響が強いです。男性ホルモンは男性らしい体をつくるため、男性であれば多く分泌されるホルモンですが年齢を重ねるにつれてホルモンの分泌量は少なくなります。
そのためそのまま年齢をとると男性ホルモンに影響されやすい筋肉や骨が衰えやすくなるのですが、健康を維持するために誰の頭皮にもある5αリダクターゼという酵素が活発になります。
5αリダクターゼは男性ホルモン（テストステロン）と合体することで、より強力な男性ホルモン『ジヒドロテストステロン』へと変化し、筋肉や骨の衰えをカバーするのです。
ところがジヒドロテストステロンはパワーが強すぎるあまり、健康な毛（髪）に対して「毛よ抜けなさい」という指令が出され、髪がどんどん少なくなるのです。加齢にともない薄毛になるのはジヒドロテストステロンが悪影響を及ぼしているといえます。
プロペシアのはたらき
薄毛をストップさせるためにジヒドロテストロンが生成されないようにするのが、プロペシア（フィナステリド）です。プロペシアは男性ホルモンと5αリダクターゼが合体しないように阻害するため、ジヒドロテストステロンが作られにくくなります。
イメージとしては男性ホルモンと5αリダクターゼの間に入り込んで結合（合体）を邪魔するようなイメージです。男性ホルモンと合体できなかった5αリダクターゼは単体ではジヒドロテストステロンに変化できないため、薄毛を起こす心配もなくなり薄毛の改善ができるという仕組みです。
いわばプロペシアは薄毛（抜け毛）を予防してくれる薬であるといえます。
プロペシアだけでは発毛しない
プロペシアは薄毛を予防してくれる薬であるとお伝えしましたが、ここで重要なのはプロペシアは髪の毛も生える薬とイメージされがちですが、実際のところは髪を生やす効果はないということです。
プロペシアは先ほどもお伝えしたように、健康な髪の毛を抜けさせるジヒドロテストステロンがつくられにくくする薬であって、髪を生やす効果はありません。イメージとしては抜け毛の原因を取り除いてくれるだけで、髪の毛を生やすこととはまた別の問題なのです。
薄毛を改善するには発毛剤が必要
薄毛治療において大切なのは、抜け毛をストップさせること、そして髪の毛を生やすという2種類の治療を進めていくことにあります。抜け毛のストップはプロペシアでストップさせ、そして髪の毛を生やすにはミノキシジルなどの発毛効果のある薬で髪の成長を促していきます。
ミノキシジルは簡単にいうと頭皮に栄養が届けやすくなるよう血管を広くする薬で、髪がスムーズに成長する手助けをしてくれるのです。薄毛がまだ進行していない早期であればプロペシアだけ使用して抜け毛予防だけで済むこともありますが、抜け毛が進行している場合は発毛効果のある薬も必要になります。
薄毛に気づいて早めに治療をスタートしておけばコストを抑えられる可能性もあるため、普段から髪や頭皮の状態に関心をもつことが大切でもあるのです。
プロペシアは個人輸入で買えるが危険もある
プロペシアは実際にクリニックで治療をしていない人でも知っているほど有名な薬ですが、それはプロペシアがクリニックに通わなくても個人輸入で入手できるからです。個人輸入とは文字どおり個人の名義で海外からプロペシアを買い付けることなのですが、プロペシアは個人輸入で禁止された薬ではないため医師の処方がなくても購入ができます。
個人輸入代行サイトなどを利用すればプロペシアは入手できるため、口コミが広がりプロペシアは一般人の間でも知れ渡っているのです。インターネットで決済でき後は待つだけで自宅に届くので、クリニックに通わなくても薄毛を改善できると思われがちですが、個人輸入でのプロペシアには落とし穴があります。
個人輸入したプロペシアのリスク
個人輸入で入手できるプロペシアのすべてに当てはまるわけではありませんが、購入したものが実は偽物であったり成分が怪しいこともあり、きちんと薄毛を改善することが難しい場合があります。
個人輸入はクリニックのように医師が処方するわけではないので、極端にいえば小麦粉を錠剤の形にしたものをプロペシアとして海外メーカーが販売しても、素人には本物かどうかを判断できず正しく治療できないのです。
また、プロペシアは製品によってフィナステリドの配合量に違いがあり、製品によって配合量が多すぎて体調を崩すリスクもあり、個人輸入で買ったプロペシアにはリスクが多いといえます。
クリニックであれば、きちんとしたプロペシアが処方され、また医師の指導のもと適切な使用量を服用できるので体調不良を起こすリスクも少なくできるのです。
まとめ
プロペシアは薄毛をストップさせられる薬で、薄毛で悩んでいる人のコンプレックスを解消できる薬でもあります。しかし、薄毛が進行している場合プロペシアだけでは髪を増やすことはできませんので、薄毛治療の実績が豊富な当クリニックで治療をはじめれば薄毛問題をしっかりと解決することが可能です。
治療をするかどうか悩んでいる方は、ぜひ一度当クリニックのカウンセリングを受けに来られてみてはいかがでしょうか？