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豆乳は美容だけじゃなく薄毛対策に良いって本当?

豆乳

豆乳は肌をきれいにしたり健康にいいとよく聞きますが、中には「薄毛にも効果があった」と評価を見聞きする場合があります。豆乳と髪の毛にはあまり関係がなさそうに思えますが、実際のところはどうなのか気になるところです。

今回の記事では豆乳が薄毛効果に聞くのか、またどのような成分が薄毛改善効果に期待できるか深掘りして解説をいたします。


豆乳が薄毛対策にいいとされる理由

エストロゲン

豆乳は大豆を砕いてから絞ったものなので、いわば大豆を薄めたようなイメージがありますが実はたくさんの栄養素が含まれています。

大豆そのものにはたんぱく質などが豊富に含まれていますが、大豆をミキサーで砕いて半固形状態にするため大豆そのものの栄養も抽出しやすく豆乳にして栄養を摂取することが可能なのです。その中でも大豆には薄毛対策に期待できる成分が複数含まれており、薄毛対策にも効果が期待できます。


イソフラボン

大豆と聞くと皆さんイメージされやすいのがイソフラボンです。イソフラボンとは大豆など豆製品に多く含まれており、具体的には大豆が成長すると芽になるところにたくさん含まれている抗酸化成分です。

酸化とは金属類が雨風にさらされると錆びていく現象のことで、人間も酸素を吸うと体内の一部で刺激を受けた酸素(活性酸素)となります。活性酸素は血管の中の物質を酸化させて体調不良の原因を引き起こしますが、イソフラボンは酸化を防ぎ健康を保ってくれる効果が期待されます。

豆乳をたくさん飲めばそれだけ酸化を防ぐ効果が高くなりやすいですが、イソフラボンは健康食品といえども一日の摂取上限がありますから注意しないといけません。


イソフラボンは女性ホルモンと似たはたらきをする

豆乳の中で特に薄毛対策効果が高いと考えられる成分にイソフラボンがあげられます。イソフラボンは抗酸化成分である一方、体内に摂取することで女性ホルモン(エストロゲン)と同じようなはたらきをすることで知られているのです。

女性ホルモンは簡単にいえば体内で生理作用(体の成長など)をするための、いわば『のり』のようなもので、女性ホルモンが他の細胞の架け橋となることで増殖などの手助けをします。イソフラボンもこの女性ホルモンと同じように、細胞と細胞との架け橋となる『のり』の形状が似ており体内に摂取すると女性ホルモンと似たような動きをするのです。


イソフラボンは男性ホルモンの分泌量を抑えてくれる

あなたはどうして薄毛を引き起こしてしまうか原因をご存知でしょうか。髪の毛にはそもそもヘアサイクルと呼ばれるいくつかの成長段階を経て自然と抜け落ちていくのですが、体内に存在する男性ホルモンがこのステップを無視して健康な髪を抜けさせるのです。

女性であっても男性ホルモンは一定量存在するのですが、加齢などで女性ホルモンの量が減ると相対的に男性ホルモンの量が多くなり、健康な髪を抜けさせる原因に繋がります。しかし豆乳のような女性ホルモンと似たはたらきをする栄養素を補給してあげることで女性ホルモンの減少を抑えて、男性ホルモンが増えないようにすることが可能です。

イソフラボンを定期的に摂取することで薄毛の進行をゆるやかにできるため、イソフラボンは薄毛対策にいいとされるのです。


ビタミンB群

ビタミンB群は数あるビタミンBの種類をひとつにまとめたもので、豆乳には特にビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB6、そしてビタミンEなどが含まれています。ビタミンB群、とりわけ豆乳に含まれているビタミンB6はLDLコレステロール、いわゆる悪玉コレステロールの蓄積を防ぎますが、このはたらきが薄毛の緩和作用に期待できるのです。

薄毛の原因は少し前にもお伝えした男性ホルモンが悪さをして健康な髪の毛を抜けさせる一方で、髪の毛をつくる細胞に栄養が届いていないと元気な髪の毛が生えてこずに薄毛は引き起こされます。髪をつくる細胞に栄養を運ぶのは血液の流れ(血流)なのですが、血流が悪かったり血液が流れる血管そのものが細いとスムーズに栄養が流れていきません。

簡単にいうと、血管が渋滞を起こして進んでくれないといったところでしょうか。悪玉コレステロールが血管をふさがないようにビタミンB6などが無害な物質へ変換し、血流をスムーズにさせ髪をつくる細胞にきちんと栄養が届くようになります。したがって豆乳に含まれるビタミンBもまた薄毛対策になるといえるのです。


サポニン

豆乳にはサポニンという栄養素も含まれており、サポニンもまた薄毛の緩和につながると考えられています。サポニンはマメ科の植物に含まれている成分で、イソフラボンと同じ抗酸化成分をもっています。

酸素を体内に取り込むと酸素の一部が刺激を受けて活性酸素になり、血液中の脂肪やコレステロールを悪玉コレステロールに変化させます。つまり、血液の流れを悪くさせる原因物質を作りだしますが、サポニンが活性酸素によって脂肪などの酸化を防ぎ、髪をつくる細胞にもきちんと栄養を届け薄毛予防に効果が期待できるのです。


豆乳は薄毛改善以外にも使える

女性

豆乳にはたくさんの薄毛改善効果が期待できる栄養素が含まれておりますが、実が薄毛対策以外にも健康を向上させてくれる効果が期待できるのです。

たとえばイソフラボンやサポニンには抗酸化作用がありますから、血管の詰まり(動脈硬化)などの予防にも繋がり大病を防ぐ可能性を高めてくれます。また豆乳には豊富なたんぱく質が含まれており、たんぱく質は体をつくるはたらきのある成分ですから、健康的な肌や爪をつくるためにも使われており、見た目のつややかさにも貢献してくれるのです。

豆乳は薄毛に着目しがちですが、このように美容面でも役立ってくれる食品でもあるのです。


まとめ

豆乳は他の食品と比べると薄毛改善に期待できる成分が多く含まれており、しかもスーパーなどで手軽に、しかも安く入手できメリットが大きいといえます。

しかしながら豆乳といえども豆乳を大量に摂取して栄養バランスが崩れると他の体調面で不調を起こす場合がありますから、薄毛でお困りの場合は当院に一度ご相談にこられてみてはいかがでしょうか?