コラム

2019.11.10 知識

秋の抜け毛の原因！夏場のダメージが秋の抜け毛につながる

秋は元々抜け毛が増える時期

明確な理由は明らかにされていませんが、健康な人でも秋は一時的に抜け毛が多くなります。私たちの髪はヘアサイクルによって成長と自然脱毛のサイクルが管理されていて、誰でも毎日自然な脱毛は一定量で発生しています。大体、健康な人でも一日100本程度の抜け毛が起きます。成長期を終えて退行期に入り成長が止まった髪は、休止期の間に自然に脱毛することになり、これが一日100本程度発生するとされているので、この程度は許容範囲です。

秋にはこの量が多少増えますが、一日200程度であればこれも許容範囲となります。ただ、これを超える抜け毛がある場合、原因を探って対処法を考えた方が良いかもしれません。秋に不正な抜け毛が増える要因としては、夏のダメージが蓄積されたことが一つ考えられます。これを次の項から見ていきます。

紫外線ダメージの蓄積

紫外線は人体にとっては強い刺激となるので、このダメージが頭皮に蓄積すると秋頃にその影響が出て抜け毛が増えることがあります。紫外線というのは夏だけではなく、春の終わりころからすでに夏と同じくらいの量が降り注いでいます。紫外線対策は夏だけでなく、春の終わりころから始めなければなりません。

女性は日傘やハット、あるいは日焼け止めなどを使う人が多いですが、男性は割と日焼けに対して無頓着な人が多いので、春と夏の紫外線対策を怠ると秋に影響が出やすくなります。男性は日傘を使うことに抵抗を感じる人が多いと思いますが、帽子をかぶるなどの紫外線対策はぜひ行うことをお勧めします。女性でも男性でも、最近は頭皮用の紫外線対策スプレーも売られていますので、こうしたグッズを上手に活用することが望まれます。

夏の疲れによる全身の体力低下

日本の夏は元々高温多湿で過ごしにくいと言われています。近年の温暖化や異常気象も手伝って、熱中症で死亡する人もいるくらいですから、夏は人の体にとっては過酷な時期といえます。エアコンも功罪両面あり、暑さを軽減できる反面、冷房病などで自律神経を乱す原因になることがあります。気温の調整が上手くいかず睡眠が十分に取れないとどうしても体力が低下しますし、暑さで食欲が低下すると、これも全身の体力低下につながります。

食事が十分に取れないと、髪の成長に必要な栄養分を取れなくなりますから、育毛環境にもダイレクトに影響することになります。暑い時期は肉類など重い食事は受け付けないということで、そうめんなど喉越しの良いものがメインになることも多いですね。髪の主原料はタンパク質ですから、タンパク源が不足すると髪の成長にも影響が出ます。色々な方向から、夏という時期は全身の活力を低下させてしまい、これが秋の抜け毛の増加に一役買っているものと思われます。

秋の抜け毛の対処法は？

秋の抜け毛増加をできるだけ防ぐには、まず予防が肝心です。夏の間に疲れを蓄積しないように、適切に冷房を使用して、食欲の低下や睡眠不足をできるだけ起こさないように配慮して過ごすようにします。どうしても食欲がわかない時は、サプリメントなどを上手く使うのも手です。

タンパク源としては、例えばプロテインパウダーを牛乳に溶かして飲むなどもOKです。昔のプロテインは正直まずいものが多かったですが、最近は非常に美味しくなっていますし、色々なフレーバーがあるので飽きずに楽しめます。多種類の食材を取れない場合は、マルチビタミンやミネラルなどのサプリメントを使うのも有効です。

頼りすぎは良くありませんが、栄養が不足するよりはマシですから適宜導入しましょう。できれば運動習慣も維持したいところですが、熱中症の危険もあるので夏場は様子を見つつ、安全な範囲で行うようにしましょう。涼しくなってきたら運動もしやすくなりますから、気温の変化に負けないように適度な運動を心がけましょう。

秋の抜け毛は夏のダメージ抑制がカギ

本章では夏場のダメージと秋の抜け毛の増加について取り上げて見てきました。秋は元々抜け毛が少し増える時期ですから、許容範囲であればさほど心配する必要はありません。しかし夏のダメージ軽減に失敗すると、その影響が秋に出て不正な抜け毛を増やすことになります。抜け毛の量が多く心配であれば、速やかに治療を開始して薄毛の広がりを防ぐことが望まれます。いつもより抜け毛が多くて心配だという方は、お気軽に当院にご相談ください。