コラム

2019.11.4 女性

女性の薄毛の悩み【生え際編】

生え際の薄毛が気になりやすい女性とは？

まず始めに押さえておきたいのが、女性でも生来的に頭髪が少ない人や、おでこや生え際が広い人は結構いらっしゃるということです。普段は綺麗にメイクをして毛量も豊富なように見える女優さんなども、何かの折に髪をかき上げたシーンがテレビに映ると、おでこが広いということでネット上で話題になったりすることがありますね。

女性にも個人差はありますし、生まれ持った体質として最初から髪が柔らかく弾力が少ない、毛量が少ない人もいますし、男性のように生え際のM字カーブがきつくなっている人もいます。この場合はその人の体質ということで、基本的には治療の対象とはなりません。ただ、最初から生え際が薄い人は、何らかの原因で薄毛が進むと、最初に当該部位の地肌から気になりだすということになります。

女性の薄毛の多くを占めるびまん性脱毛では全体的に頭髪が薄くなっていきますので、その過程で元々薄い生え際から気になりだすということがあります。また、びまん性脱毛以外にも女性にみられる脱毛症はいくつかあり、こちらの方面が生え際に影響していることもあります。次の項では、女性にみられる脱毛と生え際部位との関係を具体的に見てみます。

びまん性脱毛症の影響

びまん性脱毛症は、頭髪が全体的に少しずつ薄くなっていく薄毛タイプの総称ですが、要因は加齢や生活習慣など色々あります。更年期以降の女性は加齢を要因としてホルモンのバランスが崩れることで、びまん性脱毛を発症します。

若い女性でも、生活習慣が乱れたり、ストレスが蓄積されたりすると、容易にホルモンバランスが乱れてしまうので、やはりびまん性脱毛が起こることがあります。このようなシーンで、元々生え際が薄い人はその部位から地肌が見え始めるので、最初に生え際が気になるということになります。

びまん性脱毛症以外の影響

頭髪全体ではなく、局所的に生え際が薄くなることもあります。もし生来的には生え際が薄くなかったのに、気づいたら薄くなっていた、もしくは段々と生え際だけ薄くなってきたという場合は以下の要因を疑ってみてもいいでしょう。

①　血行不良

顔の皮膚と隣接する生え際は頭皮に緊張が生じやすい部位のため、血行不良が起きやすくなります。特に普段からPC作業など目を酷使する仕事に就かれている方は、顔や頭皮の緊張が続くため血の巡りが悪い状態が続きます。毛根の栄養不足から抜け毛が起きやすくなりますから、適宜マッサージなどで緊張をほぐしてあげるようにしましょう。

②　ヘアピンなどによる牽引力

髪のセットのためにヘアピンなどを使用している方も多いと思いますが、髪を固定すると毛根に一定の牽引力が持続的にかかります。長時間、一定方向にはたらく牽引力によって毛根にダメージがいくと「牽引性脱毛症」となって薄毛になることがあります。海外のセレブ女優も牽引性脱毛症になって話題になったことがありましたが、髪を編み込むトレッドヘアなどでも毛根に牽引力がはたらきます。ヘアスタイルにもよりますが、一定方向に引っ張る力が生え際にかかると牽引性の脱毛が起きることがあるので注意してください。

③　パーマやヘアカラー等の影響

パーマやカラーリングの施術のために使用する薬液は非常に刺激が強いので、髪や頭皮のことを考えれば、できれば使用は避けてほしいものです。どうしてもという場合は、薬液が絶対に頭皮に付かないようにしなければなりません。気を付けていても気づかないうちにわずかに付着するなどして、頭皮に炎症が起きるとこれも毛根へのダメージになります。パーマやヘアカラーを使い始めてから生え際が気になってきた人は、その影響を疑って使用を控えるのが望ましいです。

生まれつき生え際が薄い女性はまめな観察を

本章では女性の生え際の薄毛にスポットをあてて見てきました。女性の薄毛の多くを占めるホルモン由来の薄毛では、男性と違って生え際など特定の部位から薄毛が進行することはありません。ただ、元から生え際が広い人もいますので、そうした方は薄毛が全体的に進む中で最初に気になり出すのが生え際になります。

局所的に生え際が薄くなる要因もいくつか見てきましたが、地肌が気になりだしたら早めに原因を探って治療を始めることが望まれます。当院では無料のカウンセリングを実施していますので、地肌が気になるところがあれば、気軽に相談にいらしてください。