コラム

2019.10.24 知識

【オシャレ男子要注意】ワックスで抜け毛が増える

ワックスが抜け毛の原因になる？

最初に確認しておきますが、今のところヘアワックスが直接的に抜け毛を引き起こすという医学的な根拠はありません。AGAのように医学的な根拠はないものの、ヘアスタイリング剤の影響はワックスだけでなく、昔から存在するヘアムースやジェルなども同じことが考えられます。ワックス等スタイリング剤の頭皮への影響としては、以下のようなものが考えられます。

①　毛穴づまり

ワックスが毛穴を塞いでしまい、髪の毛の成長を妨げてしまいます。一緒に皮脂を閉じ込めてしまうことで、角栓状となってカチカチに固まると毛根を窒息状態にしてしまいます。

②　衛生面の問題

①とも関係しますが、頭皮に粘着性の高い成分が付着していると外部の汚れを吸着しやすくなるほか、自分の頭皮の皮脂と混ざり合って不衛生な状態を招きます。これにより、雑菌が繁殖しやすい状態になって頭皮に炎症が起きやすい環境が形成されます。適切な洗髪ができればリスクを軽減できますが、元々皮膚が弱い人は脂漏性皮膚炎を起こしやすいので、これを起因として脂漏性の脱毛症につながる危険もあります。

③　ワックス成分による刺激

ワックスの成分そのものが皮膚に刺激を与える原因となることもあります。頭皮に限らず、日焼けをするとすぐに赤くなってヒリヒリすることが多いなど、生来的に皮膚が弱い人は頭皮も刺激に対して敏感に反応します。ワックスなどのスタイリング剤の成分に刺激を受けて、炎症反応を起こす可能性もあるでしょう。

最近はシャンプーのすすぎ残しも頭皮環境を悪化させて抜け毛、薄毛を誘発することが指摘されていますから、ワックスなども頭皮に付着すると影響が出ることは想像できます。医学的な根拠はないものの、頭皮に何らかの成分や物質が付着することは、基本的に頭皮環境に良くないことと思っておいた方が良いでしょう（薄毛治療で用いる薬剤は除きます）。

でもワックスは使いたい！どうすればいい？

基本的には抜け毛や薄毛の予防、対策を重視するならばヘアスタイリング剤の使用はできるだけ控えることが推奨されます。そうは言っても生活の質としてオシャレを楽しむことも大切です。できるだけ頭皮や頭髪への影響を少なくして、ワックスでオシャレを楽しむにはどうしたらいいか、以下で見ていきます。

①　ワックスは少量で、頭皮に付かないように

なかなか思うようにセットが決まらないと、焦ってワックスを多量に使用してしまうかもしれませんが、使う量は少量にとどめるようにします。男性の場合、手のひらに一円玉程度の量で充分なセットができるはずです。多く使いすぎると、どうしても頭皮に付着しやすくなります。

ボリュームを出したい時には髪の根元を立ち上げるように手ぐしを入れますが、このシーンで頭皮に付きやすいので注意してください。できるだけ、毛先メインで使用するのが望ましいです。

②　寝る前には必ず洗い流す

ワックスの使用に関わらず、洗髪は毎日の習慣として必ず実践してもらいたいものですが、髪や頭皮に不純物が付着した場合はなおさらです。少なくとも寝る前には必ず洗髪して洗い流すようにしてください。面倒でお風呂に入りたくない時でも、洗髪だけは必ず実行するようにしましょう。

もし毎日の洗髪もできないほどに仕事が忙しいとか、お風呂に入れない事情があるのなら、最初からワックスを使わないようにしましょう。

③　観察を十分に

ワックスなどのスタイリング剤を日常的に使う人は、使わない人よりも自分の頭皮や髪の状態に気を配ることも大切です。頭皮に痒みを感じないか、赤みを帯びていないかなど、異常を疑うサインを見逃さないようにしましょう。異常が出た場合はスタイリング剤の使用を中止し、医師の診察を受けるようにしてください。

ワックスは必要最小限に

本章ではワックスなどスタイリング剤と抜け毛、薄毛の関係について見てきました。医学的な根拠はないものの、使い方によっては負の影響が出ることもあります。以前よりも髪が細くなってきた、弾力が無くなってきた場合は頭皮環境の悪化などから髪の成長力が落ちているサインですので、放置すると抜けも増えてくることが予想されます。

異常を感じたらワックス等の使用を止めて、早めに医師の判断を仰ぐようにしてください。当院では経験豊富な医師が診察にあたりますので、どのようなケースでも原因を探って効果的な対策を取れるようにアドバイスしています。髪や頭皮で心配な点があれば、ぜひ一度当院の無料カウンセリングを受けてみてください。