2019.8.20 知識
こんな症状に要注意!薄毛の初期症状を解説
薄毛の対処は早めが肝心ということはよく言われています。これは人が髪の毛を作り出す毛周期が関係しているためで、対処が遅れると十分な毛量の回復が望めなくなるからです。薄毛に対するスタンスとしては初期症状をできるだけ早期に察知し、必要な手当をしていくという姿勢が必要になります。
このコラムでは薄毛の初期症状と発生機序、そして対処法について詳しく解説していますので、ぜひ参考になさってください。
見逃してはならない薄毛の初期症状
まずは薄毛の初期症状がどんなものかを押さえます。
① 髪にハリやコシがなくなる
将来的に髪が細く柔らかい人もいますが、「以前に比べて」ハリやコシがなくなってきたと感じたら要注意です。
② 抜け毛の量が増えたと感じる
健康な状態でも人は一日100本程度の自然的な脱毛が起きます。本数を正確に数えるのは難しいですが、洗髪時の排水溝や枕などに付いた抜け毛の量が増えてきたと感じたらこれも要注意です。
③ 髪のセットが難しくなった
抜け毛のチェックやハリコシのチェックをしなくても、上で見たような症状が進めばおのずと日々のヘアセットに時間がかかるようになります。体感的にヘアセットが難しくなったら薄毛の予兆を疑っても良いでしょう。
薄毛の初期症状が起きるサイクル
先ほどご紹介したような初期症状が起きるのは、正常なヘアサイクルが乱れてしまうからです。人のヘアサイクルでは成長期、退行期、休止期を繰り返しながら、髪の毛が成長と自然的な脱毛を繰り返しています。正常なヘアサイクルでは、2年~6年程度の成長期の間に髪が太く強く成長し、その後約2週間程度の退行期に入り成長が止まります。
次の休止期で髪は自然に抜け落ち、新しい毛髪を生み出す準備に入ります。そして次の成長期で新しい髪を作り出していくのです。AGAを発症した薄毛患者さまのヘアサイクルでは、成長期が1年程度と極端に短くなってしまうため、太く強い髪の毛を育てることができなくなります。そのため、髪にハリやコシがなくなってしまうのです。
また成長期がすぐに終わってしまい脱毛に向かう毛根が増えることから、抜け毛の増加という現象も起きてきます。本当の初期にはこれに気づくことも難しいですが、ある程度進めばヘアセットが思い通りにいかないという体感的症状も感じるようになります。ヘアサイクルがこのように乱れてしまうのは、体内で起きる男性ホルモン量の変化が関係しています。
ヘアサイクルを乱すのは男性ホルモン「ジヒドロテストステロン(DHT)」
男性は元々男性ホルモンのテストステロンの量が多いのですが、加齢と共に活性度が強いジヒドロテストステロン(DHT)に変化する量が増えます。DHTこそが薄毛を引き起こす真犯人で、ヘアサイクルを乱す張本人です。DHTは毛根に一種の脱毛シグナルを発し、ヘアサイクルの成長期を縮めて毛髪の成長の機会を奪ってしまいます。テストステロン自体は薄毛の原因にはならないのですが、体内酵素の一種である5αリダクターゼの作用によってDHTに変化してしまい、髪の毛に悪影響を及ぼします。
初期段階での対処法は?
自分でできる対策としては生活習慣の改善があります。DHTを直接抑制する効果はほとんど期待できませんが、人間が持つ本来の生命力や髪を生やす力をできるだけ発揮するには、やはり健康的な体を維持するのが基本です。睡眠、食事、運動など基本的な生活習慣を正しく保つことの他に、過度の飲酒を控える、タバコを止めるなども有効です。
タバコは頭皮の毛細血管を収縮させて血行不良を起こす要因になるので、毛根の力を弱めてしまいます。また過度の飲酒はDHTの生産量を増やしてしまう可能性がありますので控えてください。健康な体を維持することは大切なことですが、薄毛は遺伝的な要素も絡んでいるので、それだけでは薄毛を完全に抑え込むことは難しいでしょう。
市販の育毛剤なども初期の段階では進行を幾分抑制することはできるかもしれませんが、育毛剤は頭皮の環境を整えるもので、AGAの根本的な解決にはいたりません。薄毛は進行性のため時間の経過と共にDHTの生産量が増えて薄毛の度合いが強まってきますから、根本的に解決をするためにはクリニック等で処方される治療薬が必要になります。
病院の処方薬ってどんなもの?
AGAの治療薬には、5αリダクターゼに働きかけてDHTを強力に抑制するフィナステリドや、頭皮の毛細血管を拡張させて血流を増やし、毛根に活力を与えるミノキシジルがあります。
当院のAGA治療は患者さまに合わせて上記の2つの薬を配合しています。この2つの成分のほかに髪に栄養を与えるビタミン・亜鉛など加えて、患者さま一人ひとりに合わせた配合率で調合していますので、非常に高い発毛効果があります。
加えて、毛根の細胞分裂を加速させ発毛力を高める成長因子(グロースファクター)または成長因子の生成を促進させる成分を毛根に直接注入する「AGAメソセラピー」という治療法もあります。AGAメソセラピーは投薬治療と非常に相性が良く、併用することで大きな改善効果を発揮します。
薄毛の悩みは早めにクリニックへご相談ください
初期症状に気が付いたら、初めは育毛剤などで様子を見てもいいかもしれません。しかし、3か月~半年ほど経っても症状が改善しない、あるいはさらに症状が進行していると判断したら、クリニックに相談するのがベストです。症状が進み一度死んでしまった毛根は生き返ることはないので、薬の力を使っても薄毛の改善は難しくなります。
そうなる前に、必要な手当や対策、治療の手段について専門の医師に相談するようにしましょう。当院ではカウンセリングは無料ですので、お気軽にご相談ください。